営業職への転職を考えると、「営業は転職しやすい」と聞く一方で、「営業は厳しい」「未経験だときつい」という情報も出てきます。
僕も物流倉庫から人材会社の営業職へ移る前は、営業に対してかなり身構えていました。転職活動中に面談を15回以上受ける中で分かったのは、営業が厳しいかどうかは、営業職という名前よりも営業タイプ・経験の見せ方・条件の絞り方で変わるということです。
この記事では、営業転職が厳しいと言われる理由と、逆に転職しやすいと言われる理由を分けて整理します。未経験・20代・30代で見るべきポイントもまとめるので、営業に進むか迷っている人は参考にしてください。
営業転職は厳しい?結論は「人と求人の組み合わせ」で変わる

営業転職は、すべての人にとって厳しいわけではありません。営業職は多くの業界にあるため、未経験から候補に入りやすい求人もあります。一方で、年齢、経験、希望条件、営業スタイルの相性によっては、想像以上に難しく感じることもあります。
大事なのは、「営業は厳しい」「営業は転職しやすい」のどちらかで決めつけないことです。法人営業なのか個人営業なのか、新規開拓中心なのか既存顧客中心なのか、商材に納得できるかで、仕事の負荷はかなり変わります。
競合記事でも、営業職は転職しやすいという説明と、ノルマや断られる負担が厳しいという説明が並んでいました。つまり検索している人が知りたいのは、営業職の一般論ではなく「自分の場合はどうなのか」です。
営業転職が厳しいと言われる4つの理由

営業転職の難しさは、能力だけで決まりません。求人の選び方や、面接での伝え方を間違えると、本来なら狙えた求人でも通りにくくなります。
①未経験だと成果を出すイメージを説明しにくい
未経験から営業へ転職する場合、面接では「なぜ営業なのか」「入社後にどう成果を出すのか」を見られます。人と話すのが好きという理由だけだと、営業職への理解が浅く見えやすいです。
営業は、顧客の課題を聞き、提案し、断られても改善していく仕事です。未経験の場合は、これまでの仕事で近い経験を探し、相手の要望を整理した経験や、目標に向けて行動を続けた経験として言語化する必要があります。
②営業スタイルが合わないと続きにくい
営業職といっても、新規開拓、既存営業、ルート営業、インサイドセールス、カスタマーサクセス寄りの営業など、仕事の中身は違います。
たとえば、断られる回数が多い新規開拓が苦手な人でも、既存顧客と関係を作る営業なら力を発揮できることがあります。逆に、既存顧客と長く調整するより、新規で動く方が合う人もいます。
「営業職」とだけ見て応募すると、入社後に営業スタイルのミスマッチで苦しくなりやすいです。求人票では、誰に・何を・どう売る仕事なのかを必ず確認してください。
③年齢が上がるほど即戦力性を見られやすい
20代前半なら、未経験でもポテンシャルを見てもらいやすい求人があります。ただし、年齢が上がるほど、これまでの経験をどう営業に活かせるかを具体的に説明する必要が出てきます。
30代以降で未経験営業を狙う場合は、完全なポテンシャル採用だけに頼るより、前職の業界知識や顧客対応経験を活かせる営業を選ぶ方が現実的です。
④条件を絞りすぎると候補が少なくなる
営業職は求人の選択肢が広い一方で、条件を絞りすぎると急に難しくなります。たとえば、未経験で高年収、フルリモート、残業少なめ、ノルマ弱め、商材も限定、という形で絞ると、応募できる求人は限られます。
希望条件を持つことは大切ですが、最初からすべてを満たす求人だけに絞ると、比較材料が集まりません。優先順位を決めて、譲れる条件と譲れない条件を分けることが必要です。
あお僕も物流倉庫から人材会社の営業に移る前は、営業=押し売りというイメージがありました。面談を15回以上重ねる中で、同じ営業でも法人/個人、新規/既存で負荷が違うと分かったのが大きかったです。
営業職が転職しやすいと言われる理由
一方で、営業職が転職しやすいと言われるのにも理由があります。厳しい面だけを見ると選択肢から外したくなりますが、営業はキャリアの入口として使いやすい面もあります。
①多くの業界で必要とされる職種だから
営業は、IT、人材、不動産、メーカー、広告、金融、医療系サービスなど、さまざまな業界にあります。会社が商品やサービスを広げるには顧客接点が必要なので、営業職は多くの企業で採用対象になります。
そのため、未経験でも候補に入る求人を探しやすい一方で、業界や商材によって難易度が変わります。営業なら何でもいいと考えるより、興味を持てる業界から探した方が応募理由も作りやすいです。
②対人経験や数字への意識を評価されやすいから
営業未経験でも、接客、販売、カスタマーサポート、店長経験、事務職での社内調整などは営業に近い経験として伝えられます。
また、売上、件数、改善率、納期、ミス削減など、数字を見て行動した経験がある人は、営業の仕事に接続しやすいです。大きな実績でなくても、目標に向けて工夫した過程を説明できると評価されやすくなります。
③営業経験は次の転職にも転用しやすいから
営業で身につくヒアリング、提案、資料作成、交渉、数字管理の経験は、他の職種にも活かしやすいです。営業を経験した後に、カスタマーサクセス、マーケティング、企画、採用、人材系職種へ広げる人もいます。
営業転職はゴールではなく、次のキャリアの土台として考えることもできます。特に20代なら、営業でビジネスの基礎を作り、その後に職種を広げる選択肢もあります。
転職しやすい営業と厳しい営業の違い
営業転職で失敗しないためには、求人を「営業職」という一括りで見ないことです。次のように分けると、自分が狙いやすい営業が見えてきます。
| 項目 | 転職しやすい営業 | 厳しくなりやすい営業 |
|---|---|---|
| 営業対象 | 法人向けで課題解決型の提案 | 個人向けで短期決裁を強く求められる |
| 顧客接点 | 既存顧客・反響対応が中心 | 完全新規開拓が中心 |
| 商材 | 興味を持てる業界・説明しやすい商材 | 納得感が薄く、説明し続けるのが苦しい商材 |
| 教育体制 | 研修・同行・目標設定が明確 | 入社直後から成果だけを求められる |
| 条件設定 | 優先順位を決めて比較する | 高年収・在宅・残業少なめなどを同時に固定する |
未経験・20代・30代で見る営業転職の難しさ
営業転職の厳しさは、年齢と経験によっても変わります。ここでは、よくある年代別の見られ方を整理します。
未経験から営業へ転職する場合
未経験の場合は、営業職への理解と、前職経験の変換が重要です。接客経験なら顧客対応、倉庫や現場経験なら段取りや目標達成、事務経験なら調整力や正確性を営業に結びつけます。
「未経験なので教えてください」だけでは弱くなります。自分の経験のうち、営業で使える要素を見つけて伝えることが大切です。
20代で営業へ転職する場合
20代は、未経験でも営業に挑戦しやすい年代です。ただし、短期離職がある場合や転職理由が曖昧な場合は、営業を選ぶ理由を具体化する必要があります。
たとえば、「成果が見える仕事に挑戦したい」「顧客に近い仕事で経験を積みたい」「将来的にITや人材領域でキャリアを広げたい」のように、営業経験をどう使いたいかまで話せると納得感が出ます。
30代で営業へ転職する場合
30代で未経験営業を目指す場合は、完全な未経験採用だけを見ると厳しくなりやすいです。前職の業界知識、顧客折衝、マネジメント、業務改善などを活かせる営業を探しましょう。
営業経験者の場合は、商材、顧客層、営業手法の違いを説明できることが大切です。法人営業から無形商材へ移る、既存営業から新規開拓へ移るなど、変化する部分を整理しておくと面接で話しやすくなります。
営業転職を成功させる準備
営業転職で厳しさを減らすには、応募前の準備がかなり大切です。求人を大量に見る前に、次の順番で整理しておきましょう。
- 営業に興味を持った理由を書き出す
- 前職経験のうち、顧客対応・目標達成・調整経験を整理する
- 新規開拓、既存営業、法人営業、個人営業の違いを理解する
- 避けたい条件と譲れる条件を分ける
- 面接で聞く質問を用意する
面接では、営業の良い面だけでなく、大変な点も確認してください。厳しい部分を具体的に説明してくれる会社の方が、入社後のギャップを減らしやすいです。
あお営業が厳しそうだと感じる時は、営業を全部消す前に「何が嫌なのか」を一段細かく見るのがおすすめです。新規開拓が嫌なのか、商材が合わないのかで、選ぶ求人はかなり変わります。
僕の場合、2回目のSaaS営業への転職では、営業経験そのものより「どの商材なら説明し続けられるか」を見るようにしました。営業が厳しいかどうかは、商材と営業スタイルでかなり変わります。
営業転職で迷ったら
厳しいと感じたら営業以外も選択肢に入れる
営業職を調べていて「やっぱり厳しそう」と感じるなら、無理に営業だけに絞る必要はありません。営業経験がある人なら、カスタマーサクセス、マーケティング、採用、人材系、企画補助などに広げる選択肢があります。
未経験から営業を考えている人も、営業に近い接客、販売、カスタマーサポート、事務系の顧客対応職などを比較すると、自分に合う方向が見えやすくなります。
営業に進むか迷う時は、営業を選ぶ理由と、営業以外を残す理由の両方を持っておくと判断しやすいです。選択肢を広げることは逃げではなく、ミスマッチを減らすための準備です。
営業転職が厳しいか不安な人のよくある質問
営業転職は未経験だと厳しいですか?
厳しくなるケースもありますが、未経験でも応募しやすい営業求人はあります。大切なのは、営業を選ぶ理由と、前職経験をどう活かせるかを具体的に伝えることです。
営業職は転職しやすいと言われるのは本当ですか?
営業職は多くの業界にあるため、候補に入りやすい傾向があります。ただし、商材、営業スタイル、希望条件によって難易度は変わります。
営業転職で一番厳しいポイントは何ですか?
人によって違いますが、未経験者は成果を出すイメージを説明しにくい点、入社後はノルマや断られる負担に慣れる点で苦労しやすいです。
20代なら営業転職はしやすいですか?
20代はポテンシャルを見てもらいやすい求人があります。ただし、転職理由が曖昧だったり、営業の仕事内容を理解していなかったりすると通過しにくくなります。
営業が厳しそうなら応募しない方がいいですか?
すぐに営業を消す必要はありません。新規開拓が不安なら既存営業やルート営業、商材が不安なら興味のある業界など、営業タイプを変えて比較してみてください。
まとめ|営業転職は厳しさを分解すれば判断しやすい
営業転職は、厳しい面もあります。未経験だと成果のイメージを伝える必要があり、営業スタイルが合わないと入社後に苦しくなります。
ただし、営業職は多くの業界にあり、20代や未経験でも挑戦しやすい求人があります。大切なのは、営業を一括りにせず、次の3つを分けて見ることです。
- 自分の経験を営業でどう活かせるか
- どの営業スタイルなら続けられそうか
- 希望条件をどこまで広げられるか
営業が厳しいかどうかは、求人との組み合わせで変わります。不安がある人ほど、営業職の種類を分けて、自分に合う入り方を探してみてください。
営業職が合うか、営業以外も見るべきかは、希望条件と経験によって変わります。迷う場合は、無料診断で相談先の方向性を整理してみてください。




