転職エージェントに登録したあと、初回面談の案内が届くと「何を話せばいいのか」「まだ転職するか決めていないのに予約してよいのか」と不安になる人もいるでしょう。
初回面談は、きれいなキャリアプランを発表する場ではありません。今の仕事で変えたいこと、これまでの経験、希望条件、転職時期を共有し、求人を見る時の判断材料を増やす場です。20代で初めて転職を考える人ほど、結論を急がず整理できていないことをそのまま伝える方が、次に確認すべきことが見えます。
一方で、面談を受ければ応募しなければならない、希望条件を全て決めなければならない、と考えると会話が重くなります。この記事では、転職するか迷っている段階の人が、初回面談で何を共有し、何を持ち帰ればよいかに絞って整理します。
転職エージェントとの面談では「結論」より判断材料を話す

初回面談で、志望業界や年収を完璧に決めておく必要はありません。今の働き方で変えたいことを起点に、経験・条件・時期を順番に共有すると、担当者にも相談の目的が伝わりやすくなります。
① 今の仕事で変えたいこと
「人間関係がつらい」「成長を感じにくい」だけではなく、どんな場面で困っているのかを思い出します。たとえば、評価の基準が見えない、業務量が偏っている、顧客と向き合う時間を増やしたい、といった具体的な状況です。退職理由をきれいにまとめるためではなく、次の職場で外したくない条件を見つけるために話します。
② 経験した仕事と、自分なりの工夫
職種名だけでなく、任されていた仕事、工夫したこと、周囲と連携したことを話します。数字を無理に作る必要はありません。日々の仕事で「どう進めたか」を振り返ると、職務経歴書に書く材料や、次の職種で生かせる経験が見つかります。
③ 希望条件の優先順位
勤務地、仕事内容、働き方、給与、休日などの希望が全て同じ強さとは限りません。譲れない条件、できればかなえたい条件、求人を見ながら考えたい条件に分けて伝えると、紹介された求人を比較しやすくなります。
④ 転職時期と、面談で相談したいこと
すぐ応募したいのか、情報収集から始めたいのかも大事な共有事項です。転職時期が決まっていないなら、そのまま伝えて構いません。「自分の経験でどんな求人を見られるか知りたい」「職務経歴書の方向性を確認したい」のように、今回の面談で得たいことを一つ用意しておきましょう。
転職するかどうかを面談中に決める必要はありません。面談のあとに求人を見た時、どの条件を優先して比べるかが分かる状態を目標にすると、話す内容を取捨選択しやすくなります。
初回面談で聞かれやすいこと
エージェントによって進め方は異なりますが、面談では経歴、転職を考えたきっかけ、希望条件、転職活動の状況などを確認されることがあります。答えを暗記するより、事実を短く説明できるようにしておく方が話しやすくなります。
経歴は「担当したこと」と「工夫したこと」に分ける
職歴を時系列で全て説明しようとすると、限られた面談時間では要点がぼやけます。まずは直近の仕事で何を担当し、どのように進めたかを話し、必要に応じて過去の経験を補います。経験に自信がない人も、担当範囲と周囲との関わり方を具体的にすると、次の仕事へつながる材料を探しやすくなります。
希望条件は、決め切れていないことも含めて伝える
希望年収や職種が決まっていないことを、曖昧なまま隠す必要はありません。たとえば「仕事内容を優先したいが、勤務地も外せない」「営業は続けたいが、扱う商材は変えたい」のように、迷っている理由まで共有します。担当者の提案をそのまま受け取るためではなく、自分に必要な比較軸を見つけるためです。
- 現在・これまでの仕事内容と、任されていた役割
- 転職を考え始めた理由と、次の職場で変えたいこと
- 希望する仕事内容、勤務地、働き方の優先順位
- 転職を考える時期と、他社サービスの利用状況
- 求人や応募書類、面接準備で相談したいこと
経歴や年収を実際より良く見せようとせず、確認できる事実を伝えることが前提です。紹介された求人に応募するかは、自分で判断できます。面談の場では、迷いも含めて共有し、判断に必要な情報を集めましょう。
答えに詰まった時は「まだ優先順位を決めきれていません」「比較しながら考えたいです」と伝えれば十分です。分からないことを曖昧に埋めるより、確認したい点として残した方が、面談後の求人比較にも使えます。
本音はどこまで話してよい?不満を「次で変えたいこと」に置き換える
現職への不満を隠す必要はありません。ただし、出来事を並べるだけでは、どの求人が合うか判断しづらくなります。起きたこと、その時に困ったこと、次の職場で変えたいことの順に置き換えると、相談の軸になります。
人間関係が理由の場合
相手への評価で終わらせず、どんな連携の仕方が自分に合わなかったのかを整理します。たとえば、相談先がなく一人で抱え込んだ、役割分担が曖昧だった、フィードバックを受ける機会が少なかったなどです。次に確認したい組織や仕事の進め方へ変換できます。
仕事内容が合わない場合
苦手だった業務だけでなく、比較的続けられた仕事も話します。人と話すこと、改善を考えること、正確に作業することなど、負担が少なかった場面を挙げると、職種を狭めすぎずに選択肢を探せます。
待遇や働き方を変えたい場合
給与、休日、勤務地、在宅勤務の可否などを希望として伝える時は、なぜその条件が必要かも一言添えます。単に「年収を上げたい」と言うより、生活との両立、担当業務の広がり、将来の働き方など背景を話すと、条件を優先する理由が整理されます。全てをかなえる求人を探すためではなく、妥協しにくい点を見つけるための会話です。
面談前に5分で準備したいメモ


履歴書や職務経歴書が完成していなくても、初回面談で相談したいことを短くメモしておくと会話が途切れにくくなります。準備不足を埋めるための面談でもあるので、完璧な資料を作ることより、今の考えを出せる状態を優先しましょう。
- 今の仕事で変えたいことを一つ書く
- 担当している仕事と工夫を二つ書く
- 譲れない条件と、迷っている条件を分ける
- 求人を見る時に確認したいことを用意する
- 今回の面談後に決めたい次の行動を一つ考える
メモは文章に整えなくて構いません。「顧客との折衝は続けたい」「評価基準を面接で聞きたい」のような短い言葉で十分です。話しているうちに内容が変わっても問題ありません。面談を通して、何が本当に譲れないかを見直せるからです。
職務経歴書の書き方まで整理したい人は、20代向け職務経歴書の書き方もあわせて確認してください。
面談で確認したい質問
面談は、自分の話をするだけの時間ではありません。紹介を受ける前に、求人の見方や転職活動の進め方を聞けます。質問は多く用意しすぎず、今の不安につながるものを選びましょう。
- 自分の経験では、どんな職種や働き方が候補になりそうか
- 求人票で確認しにくい仕事内容や評価の仕組みは何か
- 応募を急がず情報収集する場合、次に何を準備すればよいか
紹介された求人をその場で決める必要はないため、気になる点を持ち帰って比較する時間も確保しましょう。求人紹介の受け方は、転職エージェントの使い方で詳しく解説しています。
質問への答えが抽象的だった時は、「実際の業務はどのように進みますか」「入社後に期待される役割は何ですか」のように、自分が比較したい項目へ戻します。サービスの説明を聞いて終わらせず、応募する前に確認したいことを具体化する時間にしましょう。
面談後に求人を比較する時の注意点
面談の直後は、話した内容が新鮮なうちに「変えたいこと」「譲れない条件」「確認したいこと」をメモへ戻します。求人の年収や知名度だけで選ばず、面談で話した転職理由と照らして比較すると、応募の優先順位をつけやすくなります。
求人票で答えが出ない点を残す
仕事内容、配属先、評価の仕組み、働き方など、求人票だけでは判断しにくい点を一つずつ残しておきます。面談で聞いた内容と求人票の表現がつながらない時は、応募を決める前に質問するためのメモになります。比較する時は「良さそうか」だけでなく、判断に必要な情報がそろったかも見ます。
転職を急いでいない人は、求人を見送る理由も残しておくと次の面談に役立ちます。たとえば「仕事内容は近いが、優先したい働き方と違う」と言葉にしておけば、次に紹介を受ける時の条件がより具体的になります。
転職エージェントから紹介された求人へ、すぐ応募する必要はありません。仕事内容、条件、選考の進み方で分からない点があれば、応募前に確認し、納得してから判断してください。
あお2回目の転職では、自己分析に3か月、面接練習に15回以上を使いました。最初の面談で職種を決め切るより、今の仕事で変えたいことと、続けられそうな仕事を分けて話したことで、求人を見比べる基準を作れました。
相談先が一つで決めきれない時は比較する
担当者との相性や紹介される求人は、サービスによって異なります。一社の説明だけで結論を急がず、支援の対象や相談の進め方を比較すると、自分に合う相談先を選びやすくなります。
比較する時は、求人の多さだけでなく、未経験職種の相談をしたいのか、今の経験を生かしたいのか、応募書類から伴走してほしいのかを基準にします。面談で話す内容が整理できていれば、サービスを比較する時にも「自分は何を相談したいのか」がぶれにくくなります。
複数のサービスを使う場合も、同じ希望をそのまま伝えて構いません。提案の違いを比べることで、求人の選び方や自分の条件に見落としがないかを確認できます。どの説明に納得できたかを記録し、最終的な応募判断は自分で行いましょう。
相談先を比較する前に確認する
転職エージェントの面談で何を話すかに関する質問
まだ転職すると決めていなくても面談してよいですか?
情報収集やキャリアの整理を目的に相談する方法があります。転職時期が未定であることと、今回知りたいことを先に伝えましょう。
職務経歴書が未完成でも面談できますか?
面談前に必要な書類や準備はサービスによって異なります。未完成なら、埋められる範囲を共有し、どこから整理すべきかを相談しましょう。
転職理由は本音で話すべきですか?
事実を隠すより、出来事と次に変えたいことを分けて伝える方が、求人選びの条件を整理しやすくなります。
紹介された求人は必ず応募しなければいけませんか?
応募するかは自分で判断します。仕事内容や条件を確認し、納得できない点があれば応募前に質問しましょう。
面談の服装はスーツですか?
面談形式やサービスからの案内を確認してください。オンライン面談も含め、迷う場合は事前に指定の有無を聞くと準備しやすくなります。
まとめ|面談では「変えたいこと」から話し始めよう
初回面談では、完璧な答えより、今の仕事で変えたいこと、経験した仕事、条件の優先順位、転職時期を共有することが大切です。結論を急がず、求人を判断する材料を増やすことから始めましょう。




